スマホとマイナンバーカードでe-Tax｜令和6年分確定申告の電子署名手順

明細書はe-Tax送信、領収書はPDF添付で提出可能ですが電子署名が必要です。

訂正が必要な場合は更正の請求をe-Taxで再送信してください。

令和6年分の確定申告では、スマホとマイナンバーカードを使ったe-Tax電子申告が可能です。国税庁の e-Tax アプリを使えば、税務署に行かずに自宅から申告を完結できます。

e-Tax で申告データを送信する際には、マイナンバーカードに格納された電子証明書を使った電子署名が必要です。これにより申告者本人であることを証明し、データの改ざんを防ぎます。

スマホだけで完結したい場合、iPhone＋マイナンバーカード＋電子署名くんで PDF に電子署名できます。e-Tax 送信に必要な添付書類への署名も、数十秒で完了します。

e-Tax スマホ申告とは

e-Tax（国税電子申告・納税システム）は、インターネットを通じて所得税の確定申告や納税ができる国税庁の公式システムです。令和6年分の確定申告期間（令和7年2月17日〜3月17日）では、スマホからの申告がさらに便利になりました。

スマホ申告には「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2種類がありますが、マイナンバーカード方式であれば税務署での事前手続きが不要です。スマホに搭載された NFC 機能を使ってマイナンバーカードを読み取り、本人確認と電子署名を一度に行えます。

e-Tax による電子申告では、申告データの送信時に電子署名が必須となっています（出典：国税庁令和6年分確定申告特集）。電子署名は紙の申告書における押印に相当するもので、以下の役割を果たします。

マイナンバーカードには「署名用電子証明書」と「利用者証明用電子証明書」の2種類が格納されており、e-Tax ではこれらを使って署名を行います。

スマホとマイナンバーカードを使った e-Tax 送信の基本的な流れは以下の通りです。

送信時には、スマホの NFC 機能が有効になっていることを確認してください。iPhone の場合は iPhone 7 以降で NFC に対応しています。

e-Tax 送信では、マイナンバーカードに設定された以下のパスワードが必要です。

ログイン時や本人確認に使用します。マイナポータルへのログインや、コンビニでの証明書取得でも利用するパスワードです。3回連続で間違えるとロックされます。

e-Tax の申告データ送信時に使用します。申告書への「電子的な押印」に相当する重要なパスワードで、5回連続で間違えるとロックされます。こちらのパスワードは大文字・小文字を区別します。

パスワードを忘れた場合は、市区町村の窓口でマイナンバーカードを持参し、再設定手続きが必要です。

原因：スマホの NFC 読み取り位置とカードの IC チップ位置がずれている、またはケースが干渉している。

対処法：スマホケースを外し、カードをスマホ背面の中央付近にしっかり密着させてください。iPhone の場合、カメラ付近が NFC 読み取り位置になっています。

原因：署名用電子証明書パスワード（6〜16桁）の入力ミス。利用者証明用（4桁）と混同している可能性があります。

対処法：大文字・小文字を正確に入力してください。5回間違えるとロックされるため、不安な場合は市区町村窓口で確認してください。

原因：署名用電子証明書の有効期間（発行から5回目の誕生日まで）が過ぎている。

対処法：市区町村窓口で電子証明書の更新手続きを行ってください。マイナンバーカード本体の有効期限（10年）とは異なるため注意が必要です。

Q: スマホでの e-Tax 申告に手数料はかかりますか？ A: e-Tax による電子申告は無料です。ただし還付金の振込先として指定した口座によっては手数料がかかる場合があります。

Q: マイナンバーカードを持っていない場合は？ A: ID・パスワード方式を利用できます。事前に税務署で本人確認を受け、ID とパスワードを発行してもらう必要があります。

Q: 医療費控除の領収書も電子で提出できますか？ A: 医療費控除の明細書は e-Tax で送信できますが、領収書は PDF にして添付することも可能です。その場合は電子署名が必要です。

Q: 送信後に間違いに気づいた場合はどうすればよいですか？ A: 訂正申告（更正の請求）を行う必要があります。e-Tax の「申告書等送信票（兼送付書）」から訂正申告を選んで再送信できます。

e-Tax の添付書類や契約書への電子署名は、電子署名くんで簡単に完了します。iPhone とマイナンバーカードだけで、完全ローカル処理による安全な署名が可能です。