要点まとめ
令和4年3月7日から、商業登記電子証明書の発行請求に加え、使用廃止・再開・識別符号変更・再発行もオンラインで手続きできるようになりました。
オンライン請求には申請用総合ソフトと商業登記電子認証ソフトのインストールが必要で、事前にマイナンバーカードなどの電子証明書を取得しておく必要があります。
スマホだけで完結したい場合、iPhone+マイナンバーカード+電子署名くんでPDFに電子署名できます。
商業登記電子証明書とは
商業登記電子証明書は、法務省が商業登記簿に基づいて発行する電子証明書で、法人の代表者が電子契約や登記申請などのオンライン手続きで使用します。電子文書に電子署名を付与することで、文書の作成者が法人の正当な代表者であることを証明できます。
令和4年3月からオンライン請求が可能になり、法務局へ出向くことなく自宅やオフィスから証明書の発行手続きができるようになりました(出典:法務省)。
なぜ電子署名が必要か
商業登記電子証明書のオンライン申請では、申請者本人による手続きであることを証明するため、申請書類に電子署名を付与する必要があります(出典:法務省)。
マイナンバーカードの署名用電子証明書を使用することで、法人代表者自身が申請していることを証明し、不正申請を防止します。
オンライン請求の事前準備
1. 必要なソフトウェアのインストール
- 申請用総合ソフト:登記ねっとから無償でダウンロード
- 商業登記電子認証ソフト:法務省の専用ページから無償でダウンロード
初めてオンライン請求を行う場合は、PC の利用環境を確認し、これらのソフトを事前にインストールしてください。
2. 申請者情報の登録
登記・供託オンライン申請システムを利用するには、申請者情報の事前登録が必要です。登録は無料で、平日の午前8時30分から午後9時まで可能です。
3. 電子証明書の取得
オンライン申請には、マイナンバーカードなどの電子証明書を事前に取得しておく必要があります。署名用電子証明書が有効であることを確認してください。
オンライン請求の手順
- 申請用総合ソフトを起動し、商業登記電子証明書の発行請求を選択
- 法人情報(商号・本店所在地・代表者氏名)を入力
- 証明書の有効期間を選択(1年~5年)
- 申請書類にマイナンバーカードで電子署名を付与
- 登記ねっと経由でオンライン送信
- 手数料を納付(電子納付または ATM 納付)
- 証明書が発行されたら商業登記電子認証ソフトで取得
手数料
発行手数料は証明期間の長さに応じて異なります。
- 1年:1,300円
- 2年:3,300円
- 3年:5,300円
- 4年:7,300円
- 5年:9,300円
スマホで登記申請書に電子署名する方法
電子署名くんを使えば、iPhone だけで登記申請書や添付書類 PDF に電子署名を付与できます。
- 電子署名くんを起動し、PDF を選択
- 「署名する」をタップし、マイナンバーカードを読み取る
- 署名用パスワード(6〜16桁)を入力
- 署名済み PDF が生成され、登記ねっとへ提出可能
よくあるエラーと対処法
- 「申請用総合ソフトが起動しません」:Java のバージョンが古い可能性があります。最新版をインストールしてください。
- 「電子証明書が読み取れません」:IC カードリーダーのドライバが正しくインストールされているか確認してください。
- 「登記情報が一致しません」:入力した商号や本店所在地が登記簿と完全に一致しているか確認してください。